に言われるが,そもそも,こうした不寛容な差別的表現は,精神障害者に対する偏見を増長しかねない。病気のせいで判断力や同意能力が損なわれることはあっても,一時的なことであることが殆どである。危機対応やいわゆるソフトサイカイアトリー(軟らかい精神医学)の遅れが,不必要な強制医療を生んでしまうことは否定できない。病気の重症度に関わらず,住み慣れた地域で医療を受ける権利を保障することが基本であろう。
2016年4月から障害者差別解消法が施行される。指定医制度は,先の憲法13条の「生命・自由・幸福追求権」をはじめ,第31条「適正手続きの保障」や第34条「抑留・拘禁に対する保障」などにも関わることである。そうした資格が,不正に取得できてしまう。果たして,その程度の資格制度で良いものなのか。強制医療のあり方が問いなおされるのは時間の問題であろう。
(マインドファースト通信編集長 花岡正憲)
第122回理事会報告
日 時:2015年4月13日(月)19時00分~21時00分
場 所:高松市男女共同参画センター 第7会議室
事務連絡並びに報告に関する事項:省略
議事の経過の概要及び議決の結果
第1号議案 2015年度地域自殺対策強化事業(新事業)に関する事項:県の担当者より,4月15日までに計画書提出の依頼のメールがあった。CSCは柾理事,ピアワークス,ピアサポートラインは藤澤理事,トレーニング(スーパービジョンも含める),おどりばは三好理事,ファミリーカウンセラー養成講座とファクトシートは島津理事,サバイビングは北條理事がそれぞれの計画書を昨年度の計画書を参考に作成し,明日中にメーリングで流し,事務局がまとめて提出することが承認された。
第2号議案 2015年度予算案に関する事項:県の自殺対策強化事業の動向によって,予算が大幅に変更することが予測されるため,4月中は予算案の決定を待ち,決定後に2015年度の予算案を作成することが承認された。
第3号議案 2015年度事業計画,相談料の減免措置に関する事項:若者のメンタルヘルス家族相談の減免措置として,初回4,000円それ以降2回,3回目までは3,000円とすること,フォークス21のブロシュールに減免について明記したものを作成することが承認された。
第4号議案 相談事業および活動の広報に関する事項,第6号議案 活動費規定に関する事項,第7号議案 家族精神保健相談員資格制度施行細則に関する事項,第8号議案 2015年度役員改正に関する事項及び第9号議案 調査研究事業「子どもの喪失体験について」に関する事項:いずれも審議未了
第5号議案 香川県共同募金会の助成事業に関する事項:ピアの人たちが居場所作りで申請をしたいとの申し出があり,花崎さんを中心に事業計画を練り,4月27日のファミリーカウンセラー会議の議題とすることが承認された。
編集後記:◆法律は,人は間違いを犯しやすいため,人の行動を予測しやすくするためのものだと言われます。その法律を作るのも人ですから,法律はいつも正しいとは言えず,間違いを犯すこともあります。法律はできたときから古くなると言われるのは,法律の制定過程で誤謬が含まれてしまうからに他なりません。「わが国は,法治国家なので法に基づき粛々と・・・」とは行かないわけは,こうしたところにもあります。◆統一地方選挙が終わりました。有権者,被選挙人ともに選挙に対する無関心は,民主主義の危機というよりも,今の地方議会への失望があるからでしょう。「地域のことを解決するには,もっと別の方法があるのではないか」 うすうすそう感じ始めている人,真剣に考えている人,そんな人が増えてきていると見ることもできるのではないでしょうか。(H)